今回は、『【脳医学者監修】好奇心を広げて満たすと、子どもは賢く育つ!』という記事をご紹介します。
発達にでこぼこがある子は興味・関心のあるものに対して猪突猛進です。その方向にだけ真っ直ぐに突き進んでいきます。
保護者としては他のことにも目を向けて欲しい、色んなことを学んで欲しいという思いから、本人の興味・関心のあるものに対して制限をかけてしまいがち。
もちろん、生きて行く上で最低限の知識と教養は必要だと思いますが、本人の興味・関心があるものと同じくらいの熱量で他のこともやれというのはなかなか難しい話でもあります。
発達にでこぼこのある子は、興味・関心のないことにはとことん無関心だからです。極端。
では、他のことにも目を向けさせるのは諦めるしかないのかというと、そうでもありません。
どんな道でもそうですが、本人が猪突猛進している道は、色んな分野からの合流で成り立っているからです。
発達にでこぼこのある子が好きになりがちな電車も、その本体は、駆動、システム、デザインと様々な分野からの合流で出来上がっています。
電車の写真や動画を撮るのが好きという場合でも、カメラの世界も奥が深く、気になり始めたら止められないという子の場合は大人顔負けの知識と技術を持っていたりします。
そんな子を持つ保護者がすべきことは、本人の行動を制限することではなく、もっともっと出来るよう一緒に考えてあげること、後押ししてあげることではないでしょうか。
学校の授業について行けないくらいのめり込んでいる、という場合は、そもそも日常生活すらままならない状態になっている場合が殆どです。
そんな場合はまず最初に、生活習慣を整えることは、本人がやりたいことを続けていくために必要なことであるという自覚を持たせてください。生活習慣が乱れる→体調を崩しやすくなる→いざという時に動けなくなる、という論法でいくと納得しやすいと思います。
これまでの間に、行きたいのに体調が悪くて行けなかった、途中で体調が悪くなって最後まで楽しめなかったという経験があれば、より本人の中での自覚に結びつきやすいでしょう。
そして、学校の授業には最低限で良いからついていけるようにしないと、社会に出てから困ったことになったり、騙されやすくなってお金を失ったりするという話もしてください。好きなことにかける予定のお金を奪われた、なんてことになったら困るのは本人です。
電車にのめり込んでいるのであれば、運転したいなら鉄道会社に就職しないといけない、そのためにはこれくらいの学力が必要という情報も提示します。他にも分からないことがあったら聞くようにと指示したら、あとは本人が自分自身で考えて行動するのを暖かい目で見守ってください。
発達にでこぼこのある子は頑張れないとよく言われますが、興味・関心のあることのためなら、ちょっとくらいなら頑張れたりもします。
子どもですから自分で考えて行動する中で失敗することもあるだろうとは思いますが、その”失敗する”という経験こそが本人の成長に不可欠なことでもあるのです。
もちろん、本人の安全や健康を害するような失敗は保護者が早めに止めるべきですし、他人に迷惑をかけたり犯罪に繋がるような失敗は未然に防がなければなりません。つまり、保護者は本人から目を離せません。
ずっと見ているのです。間違えている、明らかに失敗する、もっと良い方法があるのにというようなことを目の前で見せられて、口や手を出したくなる気持ちは痛いほどに分かりますが、そこをグッとこらえて、保護者は失敗した後のカバーの方法を懇切丁寧に教えてあげてください。どうすれば良かったのかを考えさせてください。
失敗しないことも大事ですが、どうやったら失敗するのかを知らなければ失敗を避けることは出来ませんし、失敗をカバーしたという経験が無ければ、失敗した瞬間からこの世の終わりのような感覚になってしまいかねません。
保護者自身の失敗の経験を伝えたり、ニュースになった事故や事件について本人にどうすれば良かったと思うか聞いてみたり、色々なことを語り合ってください。
そうやって”やってはいけないこと”、”やらない方がいいこと”だけを知識や経験として積み重ねて行けば、あとは本人が興味・関心のあることに向かって突き進む中で、副産物的に知識や教養が自然と身に付いていったりします。
学力は山のようなもので、コツコツと積み上げていける子は基礎となる土台から作っているのである程度しっかりとした山が出来ていきますが、興味・関心のあるものに猪突猛進する子はその分野だけの高い高い山が出来上がります。
でも、山というものは高ければ高いほど裾野は自然と広がるものです。その分野だけやっていても棒のようになってしまって倒れやすくなりますからね。倒れてしまわないよう本人が自分で裾野を広げるようになるのです。
そうなるまではただただ山を高く高く積み上げようとしますから、本人がこのままではヤバい、やりたいことが出来なくなると自覚するまで、保護者は本人が山から落ちてしまわないようサポートしてあげてください。
もし山から落ちて崩れてしまっても大丈夫。山は何度でも作れますし、積み上げたものが完全に無くなるわけでもありません。
今現在、本人に興味・関心のあるモノがない、という場合でも大丈夫。
本人が興味・関心を持てるモノは”楽しい”の中に隠れています。本人が面白そうと感じたり、楽しそうなモノを見つけてあげてください。
この辺りは本人が気付いていないこともあるので、本人をよく見ている保護者の方が気付きやすいかもしれません。
幸い、そんな子にうってつけのイベントが今月末に開催されます。
ぜひ参加して、”楽しい”を見つけてくださいね。お待ちしています。
本人の興味・関心のある分野についての情報が欲しい時は私たちにご相談ください。少しくらいならお役に立てるかもしれません。