発達障がいについて

発達障がいは、ICD11(国際疾病分類)では「発達神経症群」に分類されます。

「自閉スペクトラム症(ASD)」

【主な特性】

  • 相手の表情や態度に関心がなく、興味があるものに注意が向きやすい。
  • 見通しの立たない状況に不安が強いが、見通しが立つときはきっちりする。
  • 大勢の人がいる所や光や場所の変化などの感覚刺激への敏感さで苦労しているが、芸術的な才能につながることもある。

「注意欠如・多動症(ADHD)」

【主な特性】

  • 次々と周囲の者に関心を持ち、周囲のペースよりもエネルギッシュに様々なことに取り組むことが多い。

「限局性学習症(LD)」

【主な特性】

  • 「話す」「理解」は出来るのに、「読む」「書く」「計算する」ことが、努力しているのに極端に苦手である。

「その他の発達障がい」

【主な特性】

  • 身体の動かし方の不器用さ、我慢していても声が出たり体が動いてしまったりするチック、一般的に吃音と言われるような話し方など。

厚生労働省~発達障がいの特性(代表例)

人は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、個性や特性に違いが出てきます。

幼児のうちから行動面や情緒面に強く特徴がみられたり、日常の生活の中で長けた部分や苦手な部分が大きな凸凹の状態となって現れ、それによって生きづらさや生活のしにくさ、育てづらさを子どもや保護者が感じたりすることがあります。

発達障がいは目に見えません。

つらい思いや悩み・困難さを抱えていても、周囲には理解されにくく、「協調性がない」「何でみんなと同じように出来ないの?」などと注意を受け続けることで自分に自信が持てなくなり、『ありのままの自分でいい』『自分には価値がある』と思えなくなります。

「多様性」「インクルージョン」「ユニバーサルデザイン」

最近よく耳にする言葉ですが、用語だけが独り歩きし、実際には多様性を認めてもらえず苦しんでいたり、差別や偏見の社会の中で生きづらく閉じこもっていたりする人がまだまだたくさんいます。

発達に特性があっても、特性に応じた過ごし方を日常的に工夫することで、持っている力を生かしやすくなったり、日常生活の困難を軽減させたりすることが出来ます。

目に見えない障がいがあることを知って、見方を変えて下さるだけで、当事者の子どもたち・人たちは救われます。

是非、発達障がいについて知ってください。