今回は、「相手の『普通』に無理になじもうとしなくていい! 『自分らしさからかう人』医師が語る上手な接し方」という記事をご紹介します。
発達にでこぼこがある子にとって、”普通”は憧れに近いものがあります。
みんなと同じ”普通”でいたいから、自分だけ浮きたくないから、本来の自分を押し殺して”普通”に擬態する。
そんな本人に周囲は、「無理しなくて良いんだよ、そのままのあなたで良いんだよ」と声を掛けがちですが、本人が望んでいるのはそんな言葉ではなかったりします。
本人は、本来の自分を周囲が受け入れてくれないと痛いほどに分かり切っているから、自分を守るために無理をしてでも”普通”に擬態しているのです。受け入れてくれる環境なら、そもそも擬態なんてしていません。
そんな本人に本来の自分を出せと言うことが、どれだけ的外れか分かるかと思いますが、ではどう声を掛ければ良いのでしょう。
まずは、本人の努力を労ってください。
“普通”に擬態するために、本人は外の世界でもの凄く頑張っています。かなりの無理をしています。
身も心もヘトヘトになって帰って来るのですから、おうちでくらいは本来の自分でいさせてあげてください。甘やかしてください。
生活面でも出来るようにならなければいけない事がたくさんあるのは重々分かっていますが、それらは最低限でもヨシとしてあげてください。
“普通”に擬態する事をオススメしているわけではありません。当然ながら、しなくて済むならしない方が本人の為です。
でも現状では、そうもいかないと本人が判断しているのです。その判断は尊重してあげてください。
もちろん、限界を超えてしまいそうな時は全力で止めてください。
自分を守る為の擬態で心身を壊してしまっては本末転倒です。
無理している本人を見ていると擬態するなと言いたくなると思いますが、そこをぐっと堪えて、無理はしないで欲しいと思っていること、限界を超えそうだと思ったら全力で止めることだけを伝えてください。
そうやって、そばで見守ってくれている存在がいることは、本人にとっても心強いのではないかなと思います。
年齢を重ねていけば、周囲とどう付き合っていけば良いのか学習していきますし、擬態も上手くなって無理しなくても良くなったりします。
でも、どう頑張っても周囲と馴染めない時は環境を変える事を考えてくださいね。
世界は広いです。
本人が本人らしくいられる場所を一緒に探してあげてください。
もし、そんな場所が見つからない時は私たちの定例会にご参加ください。絶対に拒絶なんかしないと声を大にして言える私たちがお待ちしております。