お風呂を楽しんでもらうために

今回は、『子どもがお風呂を嫌がる原因は「床」? 発達障害の子の感覚過敏への対処法』という記事をご紹介します。

発達にでこぼこのある子がお風呂に入るのを嫌がるというのは割とあるあるですが、身体を清潔に保つためにもお風呂は出来るだけ毎日入って欲しいところ。

かと言って、嫌がる本人を何とかお風呂に入れようとしてもそう上手くはいきませんよね。

まずは、お風呂の何が嫌なのかを本人と一緒に探ってみてください。

お風呂に入るのにお世話が必要な小さい子だと感覚過敏で嫌がっている場合が多いですが、ある程度大きくて自分で身体を洗えるような子だと”面倒だから”という理由で嫌がっている場合が多いです。

疲れ切っていて眠気もピークの時、お風呂に入るのが面倒だと思ったり、実際に翌日の朝に回したりしたことがある人は多いと思いますが、”お風呂に入る”という行動は意外と物理的・心理的な壁が多いのです。

まず、”お風呂に入る”というたった一言の中に含まれている工程がめちゃくちゃ多い。

全部書き出そうとしましたが、ちょっと多過ぎるので、自分がお風呂に入る時の工程を最初から最後まで省略せずに一つ一つ思い浮かべてみてください。お着替えを用意するところからです。

①お着替えが置いてあるところへ移動して、②パジャマ上下を探して取り出して、③下着を探して取り出して、④それらを持ってお風呂場へと移動、⑤お着替えを置く。

ほら、お着替えを用意するところからして工程が多い。

まだ脱いでもいない状態なのに、これだけの工程があるのです。お風呂から出るまでにあとどれだけの工程があるか。本人が面倒だと思うのも頷けますよね。

発達にでこぼこのある子は疲れやすい子が多いです。

疲れている状態で工程がめちゃくちゃ多いお風呂に入るのは、いくらお風呂が疲れを取ってくれると言っても面倒なもの。

では、どうすれば嫌がらずにお風呂に入ってくれるのでしょう。

お着替えを用意するところからして面倒な工程が多いのですから、その面倒を出来るだけ減らすことに力を注いでください。

洗濯物を片付ける時にパジャマ上下と下着をセットで片付けて、お着替えを用意する手間を省いておく。何なら脱衣所にお着替えセットを置く場所を作って手ぶらでお風呂に入れるようにする。

リンスinシャンプーや、上から下まで洗える全身ボディソープ(泡タイプなど)を使って身体を洗う工程を減らす。

髪の毛は乾かさなくても良いよう短くしておく。もしくは、ドライタオルで巻く。何なら乾かさなくてもヨシとする。

などなど、工程を可能な限り減らして減らして、最終的に身体がある程度綺麗になっていればヨシの精神で、本人が出来るだけ楽にお風呂に入れるよう工夫してあげてください。

工程が少なくなればなるほど、楽になればなるほど、お風呂に入った時の疲れが取れる感覚を実感しやすくなります。

そうなればこちらのもの。

オモチャやバスボムなど、本人がお風呂タイムを楽しめるものがあれば、それほど嫌がらずにお風呂に入ってくれるようになるでしょうし、身体の清潔もある程度保てて良いループに入ることが出来ます。

そうやってお風呂に入ることに慣れていけば、少しずつ余裕が生まれて追加で出来ることも増えていくのではないでしょうか。

感覚過敏の場合も同じで、どうすれば本人が楽にお風呂に入れるかを一緒に考えてあげてください。

面倒な工程がたくさん&感覚過敏のダブルコンボだと、お風呂に対する心理的負担は相当なモノだと思います。

まだ上手く説明出来なかったり、本人も良く分からなかったりするかもしれませんが、本人が嫌だと思った時はしっかりと態度に出ます。それを見逃さないでください。

そして、どうすれば本人にお風呂を楽しんでもらえるか知恵を働かせてください。

今はネットという頼もしい味方がいます。同じ感覚過敏の人たちが、こうしていると自分たちの工夫を教えてくれています。

ピッタリと当てはまる方法は無いかもしれませんが、ヒントにはなるはずです。

対処方法がなかなか見つからない時は私たちにご相談ください。ヒントの一つ、面倒な工程を省く方法の一つくらいはお知らせ出来るのではないかなと思います。