今回は、『【完璧主義、自己批判しがちな人に】肯定する力「自己受容」を高める方法を精神科医が解説』という記事をご紹介します。
発達にでこぼこがある子は出来ないことが多く、自己肯定感が低くなりがちです。
あれも出来ない、これも出来ないと出来ないことにばかり目が向いて、自分の出来ている所や良い所には気付かないこともしばしば。
周囲も本人の出来ないことばかりを口にするので、ただでさえ低い本人の自己肯定感を高めるのは困難を極めます。
ですが、たった一人。たった一人でも本人を心の底から大切にしている存在がいれば、本人の自己肯定感は一定以上に保たれるのです。下がり続けるなんてことにはなりません。
ただ、心の中でどれだけ本人を大切に思っていたとしても、本人にそれが伝わっていないことがあるので注意が必要です。
例えば、普段から言葉では大切な存在だと本人に言っていたとしても、体罰していたり興味関心を向けていなかったり否定してばかりであれば、本人にとって言葉は上辺だけのモノに成り下がってしまいます。
そんな相手からの言葉は全く信用できませんし、大切に思っているなんて少しも伝わりません。むしろ言葉が尽くされれば尽くされるほど反発しますし、より信用がなくなってしまうでしょう。
また、態度では大切にしていたとしても言葉では大切だと言っていない場合でも、本人が不安になってしまうことがあります。
大切にされているとは思うけれど、面と向かってハッキリとそう言われたわけではないし、自分の勘違いかもしれない。
不安感というモノはやっかいで、一度そう思い始めたら全てのモノやコトをネガティブに捉えてしまうようになるのです。
そうなる前に、本人に言葉でも伝えてあげてください。
恥ずかしいとか、言わなくても分かるだろとか、そういうのは脇に置いておいて、勘違いしようがないほどの直球ストレートな言葉で、直球ストレートな保護者の気持ちを本人に伝えてあげてください。
ほんの数回であっても、直球ストレートな気持ちを直球ストレートな言葉で伝えれば、本人の中で”大切にされているような気がする”から”大切にされている”という確信に変わります。
そうなると、普段の態度だけでも”大切にされている”と本人にビシバシ伝わるようになるので、本人の自己肯定感も一定以上は下がらなくなるというわけです。
もちろん、本人と保護者は別個の人間ですから、本人が求めている言葉や態度と食い違うことも充分あると思います。
その事も本人に伝えておいてください。
明後日なことを言ったり態度を取る事もあるかもしれないけれど、あなたのことを大切に思っている事だけは忘れないでと。
そして、明後日なことを言ったり態度を取ったりした時は教えて欲しいとも伝えてください。
何が嬉しくて何が嫌なのか、保護者であっても本人の気持ちは全部は分かりません。勘違いやすれ違いを避けるためにも本人に教えてもらうのが一番です。
その本人の気持ちもその時の気分次第で変わる事も多く、振り回される周囲は大変だと思いますが、本人とのコミュニケーションだけは疎かにしないでください。細々とでも続けてください。
本人との間に実績を伴って築かれた信頼は、ちょっとやそっとでは揺らがない絆となります。その揺るがない絆こそが、発達にでこぼこのある子にとっての命綱となり得るのです。
丁寧に丁寧に信頼関係を築いてください。崩れそうになっても諦めずに根気強く信頼関係を築き直してください。
最初はティッシュで作ったこよりのように頼りない絆でも、長い時間をかけて辛抱強く信頼関係を築いていけば、太くて丈夫な命綱になります。
あ、本人を大切にするあまり自分を疎かにしたりしないでくださいね。
自分を大切に出来なければ、家族とはいえ他人を大切になんて出来ません。まずは自分を大切にしましょう。甘やかしましょう。
そして、しんどいのに誰も助けてくれない時は私たちを頼ってください。細くて頼りないかもしれませんが、あなたの命綱の一本になれるのなら、私たちはいつでも相談に乗ります。