今回は、『「1日1捨」をルーティンに!毎日たった3分で、家からモノが劇的に減ります』という記事をご紹介します。
発達にでこぼこがある・ないに関わらず片付けが苦手だという人は多いです。
“片付ける”というたった一言の中に、たくさんの面倒くさい工程が含まれていることに気付いていない人が多いからだろうと思います。
最終的に片付けられた状態、ではなく、最初から片付けられた状態を目標とするので、それまでの間に立ち塞がる様々な”面倒くさい”を続けられずに途中で挫折してしまうのです。
人は面倒だなと思ったことは後回しにしがちです。手軽で簡単にやれそうなことを優先してやろうとします。
それなら、片付けも手軽で簡単に出来そうなところまで細分化して、”出来る”ことをコツコツと続ける事で片付けられるようにしてしまいましょう。
まず、そもそもの話から始めますが、人は何故片付けをしなければならないのでしょうか。
片付いていなかったとしても問題なく生活出来ていれば、片付けなくても済むはずです。
それなのに、私たち人間は生活スペースを片付けなくてはいけない、普段から綺麗にしておかなければと思っています。それは何故でしょう。
片付いていなければ、足の踏み場が無くなります。足の踏み場が無ければ、常に何かを踏みながら移動しなければなりません。
お洋服やクッションなど柔らかいものだけなら、踏んでも怪我をしたりすることはないでしょうが、足に引っ掛かってコケてしまう可能性は高くなります。コケて怪我をしてしまったら、痛い思いをするのは自分ですし、怪我の手当てをするのも自分です。
コケ方が悪くて足を骨折してしまったなんてことになったら最悪ですが、それで思うように動けなくなるのも自分ですし、治療費を出すのも自分です。そして、そんな事態を招いたのは誰かというと、これまた自分なのです。
家にあるはずの物が見つからず、仕方無く買って来た途端に探し物が見つかるなんてことも良くあることですが、この事態を招いたのも片付けていない自分です。
お風呂場の掃除を面倒くさいと後回しにした結果、黒カビが発生し、それを日常的に吸い込むことで咳が止まらなくなったという事態を招くのも自分です。
もうお気付きだと思いますが、面倒だからという理由でやっていなかった片付けのせいで、あれこれと余計に面倒な事態を引き起こしてしまっているけれど、その根源は片付けていなかった自分という”自分で自分を痛め付けている”構図になってしまっています。
自己肯定感が下がる要因ともなる”自分で自分を痛め付けている”構図、これを続けていても楽しく生活出来ているのなら問題ありませんが、しんどい状態なら続けるのは絶対にダメです。何とかしなければならない部分です。
では、この構図を変えるにはどうすれば良いかというと、普段から生活スペースを片付けて綺麗にしておく、に行き着くのではないでしょうか。
つまり、私たち人間が大昔から続けていて、今も学校の先生や大人たちからやれと言われているモノにはちゃんと理由があるのです。
では、片付けが”出来る”ようになるにはどうすれば良いのでしょう。
まずは多過ぎる片付けの工程から、「必要のないモノを1つ選んで捨てる」という作業だけを”毎日”出来るように訓練します。
それだけだと簡単過ぎるだろう、もっとやった方が良いんじゃないかと思われるかもしれませんが、今現在片付けが出来ていない人にとっては、こんなに手軽で簡単な作業でも”毎日”という時点でかなり難易度が上がります。
数日で飽きたり面倒だと思ったり忘れたりして続けられなくなるのです。
が、その事に気付いてまた再開すれば問題はありません。完全に止めてしまわなければ、再開までに1週間開いてようが1ヶ月開いていようが”続けている”になるのです。
何故片付けなければいけないのかを理解し、片付けないことによるデメリットを実感していれば、片付けなければという意識が働くので何度でも再開出来るはずです。
「必要のないモノを1つ選んで捨てる」を続けていたら、ついでに2つ3つ捨てることも出来るでしょうし、大モノに挑戦することも出来るようになるかもしれません。もしかしたら、必要のないモノが見つからないなんて事態にもなるかもしれません。
「必要のないモノを1つ選んで捨てる」が、毎日の歯磨きくらい当たり前のように出来るようになってきたら、ここでやっと次の段階です。
次は、「必要のないモノを1つ選んで捨てる」を続けつつ、「モノを1つ適切な場所へ移動させる」を”毎日”続けます。床に落ちている洗濯物を洗濯カゴへ持っていくとか、出しっ放しのハサミを元の場所に戻すとかですね。
これも”毎日”続けるのは大変なので、”続けている”状態を保つことを目標とします。なので、途中で止まってしまっても余裕がある時に再開すれば大丈夫。
この「必要のないモノを1つ選んで捨てる」と「モノを1つ適切な場所へ移動させる」を続けていると、自然と生活スペースがある程度片付いた状態が出来上がってくるはずです。
一気に片付けるのは無理でも、このように時間をかけて訓練していけば「片付けが出来る」人にはなれるのです。大人でも今からでも「片付けが出来る」人になれます。
ただ注意点が1つ。
止まってしまった時に自分を責めないでください。止まってしまったのにはちゃんと理由があります。出来なかったのには理由があります。
自分が疲れている事に気付いていなかったから、心と身体が無意識にストップを掛けたのです。簡単なことすら後回しにするくらい疲れているんだよという心と身体からのサインです。ありがたいお知らせです。
すべきことは、出来なかった自分を責めることではありません。自分を甘やかして好きなことをしたり良く眠って休んだりしてエネルギーをチャージすることです。
そうやってまた再開出来ればそれで良いのです。完全に止めてしまわなければ”続けている”状態になれるのですから、無理はせず、自分に余裕が出来た時に再開してください。
そして、再開出来た時は、そんな自分を思いっきり褒めてあげてくださいね。
なかなか再開出来ない時は、私たちにご相談ください。再開出来ない原因は何なのか、それを取り除くためにはどうすれば良いのか、私たちと話す事で少しは考えがまとまるかもしれません。