今回は、『【あなたは大丈夫?】感情コントロールできない人の5つの特徴を解説』という記事をご紹介します。
発達にでこぼこがある・ないに関わらず、子どもを育てているとついついイライラしてしまいがちです。発達にでこぼこがある子なら、その特性をなかなか理解出来ないことから尚更イライラしてしまいますよね。
何で出来ないんだ。どうしてこんなことをするんだ。この年齢ならこれくらいのことは出来るだろう。と思ってしまっていますよね。
イライラする現状をどうにかしたい、と思っているのなら、本人のためではなく保護者自身のため、まず最初に上記のような考えを捨て、「出来ないものは出来ない」を頭に叩き込んでください。
保護者自身も何でも”出来る”人間ではないはずです。何かしら苦手なことや”出来ない”こと、”出来る”けれど疲れるから嫌だということは絶対にあるはず。そして、十数年という年月を掛けて何とか人並みに”出来る”ようになってきたモノもあるはず。
でも自分が”出来る”んだから、自分の子も出来るはず。と思ってしまっていますよね。
たとえ親子であっても別個の人間です。二人の間に生まれた子なのですから、二人がそれぞれ持っている膨大な遺伝子情報の中からランダムに抽出された遺伝子の組み合わせで本人は出来上がっているのです。
自分たち家族と顔や体格、性格、性質などが似通うことはあっても、全く同じには絶対になりません。どれほど似ているという家族であっても、一卵性の双子であったとしても別個の人間なのです。
隠し持っていた遺伝子が出現したり、それほど濃くはなかった遺伝子が色濃く出てしまったりすることもあるでしょう。自分が”出来る”ことを、子どもがほとんど引き継がない可能性だって0ではありません。この辺り、中学校の理科で習いましたよね。懐かしい。
つまり、本人に悪いところなんて何一つ無いのです。本人はただ、二人の膨大な遺伝子の中からランダムに選ばれた特性を持って生まれてきただけなのです。
本人が自分自身でどうにか出来るレベルなら、とっくの昔に多少なりとも出来るようになっているはずです。周囲に何で出来ないんだと責め立てられ、同じ年頃の子は出来る子ばかりで本人も出来るようになりたいと強く思っているはずです。でも、どうやっても出来ないのです。どうすれば出来るようになるのか分からないのです。
自分では理解出来ず、こうすれば良いと誰も教えてくれていないモノを出来るようになれと言われても、”出来る”ようになるはずがありません。
宇宙ロケットを目の前に置かれて、何のノウハウもツテもなく設計図すら無い状態で自分一人で同じものを作れと言われているようなものです。しかも、周囲には簡単に宇宙ロケットを作ってみせる人しかいないのです。その上、何で作れないのかと責められているのです。
無茶言うなよって思いますよね。周囲には”出来る”人ばかりで”出来ない”自分が嫌になるでしょうし、無理難題を言ってくる周囲に怒りも湧くでしょう。自分が困っていることを理解してくれない周囲に憤りや虚しさ、孤独感や悲壮感も感じるはず。
発達にでこぼこがある子が自己肯定感が低くなりやすいのも、すぐキレたり自傷や他傷が多くなるのも、こういう環境にいるからだと思えば納得出来ますよね。
それなら、保護者として出来ることは、”出来ない”ことを責めることではなく、どうすれば”出来る”ようになるか一緒に考えてあげることではないでしょうか。心身ともに健康で罪を犯さず、一人でも生きていけるよう教え導くことではないでしょうか。
その為にもまずは我が子について詳しくなってください。基準を自分の幼少期にするのではなく、本人と同じ年齢の”普通”の子にするのでもなく、目の前にいる本人に合わせてください。等身大の、保護者から見たそのままの本人を事細かく観察して詳しくなってください。
そして、こうなんじゃないかという推測でも構わないので、分かったことを本人に話してみてください。
何が好きなのか、何が嫌なのか、どういう時に嫌だと感じているのか、どういう状態を好むのか。
保護者が感じたことを本人に伝えることは、本人が自分の特性を知っていくことにも繋がります。
周囲とのズレが大きそうだなと思ったことは、本人にもそれを伝えてください。持って生まれた特性であって、あなたは悪くないんだよという一言を添えるのを忘れずに。
そして、周囲とのズレを少なくするにはどうすれば良いのか本人と一緒に考えてください。大人の知恵を貸してあげてください。あれこれと試すのに付き合ってあげてください。
そうしたら、ほんの少しでも”出来る”ようになって来たらもの凄く嬉しいはずです。本人と”出来る”喜びを共有出来るはずです。
本人が抱えている事情は、本人を表面でしか見ていない間は見えてきません。同じ年頃の子との違いや、表に出て来ているトラブル、一般的には理解出来ない本人の行動から、「実はこうなのではないか」と推測して初めて見えて来るようになるのです。
名探偵コナンのコナンくんのように、保護者が持っている様々な知識と知恵で本人がどういうことで困っているのかを推察してあげてくださいね。
自分ではなかなか推察出来ない、分からないという場合は専門家に相談するのが一番です。専門的に学んだ知識と長年の実務経験からトラブルの原因を突き止めてくれますし、どうすれば良いかの解決策も提示してくれます。保護者では難しいという場合は代わりに指導もしてくれるでしょう。
どうやって専門家に相談すれば良いか分からない時や、何から始めたら良いのか、どうすれば良いのか分からない時は私たちにご相談ください。似たような経験を持つ私たちが、あなたの不安や疑問に一つ一つお応えします。